大規模なリフォームの場合には、間取りを変更するために壁や柱を撤去することがあります。
壁がなくなったり、邪魔な位置に柱がなくなったりすると、動線が変わったり
スペースの使い方が変わったりと、実はかなりの変化が期待できます。
リフォームのプロはこうした間取りの変化を上手に提案して、
新しい暮らし方を提案してくれます。

ところが、使い勝手が良かったり、見栄えが良かったりするだけでは
本当に良いリフォームとなる訳ではありません。
壁や柱を撤去するということには、構造的な制限が付いて回るからです。
特に木造住宅の場合などは、２階や屋根の荷重のかかり具合や
梁を継いでいる位置などによって、柱が撤去できないことがあります。
もちろん、こういった状況は詳細な図面が無い限りは、
実際に天井や壁をめくってみないことには分かりませんが、
経験値の高いリフォーム会社の担当者であれば、
ある程度そういったものを想定して提案をしてくれますから、
大きな変更は出にくいのです。

ところが、あまり経験がない担当者の場合は、
提案段階で施主の不利益になる構造上の制限などにはあまり注目せず、
いかに間取りが使い良くなるか、見栄えが良くなるかといったところだけに
注力して提案することが考えられます。
一見よく見えるかもしれませんが、実際に工事が始まって解体が進むと
できないことがたくさん出てきたリ、大きな変更を余儀なくされたりしかねません。
あるいは、構造上の無理を承知で計画通りに施工され、
家の強度が極端に悪くなってしまう、ということもあり得るのです。
こうなっては最悪です。

工事を決める前から、施主にとってマイナスとなる可能性があることも
きちんと説明してくれているかどうか、
また、大規模リフォームの提案について、担当者が十分な経験値をもっているかどうか
について、きちんと見きわめた上で任せたいものです。

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