2017.4.8

全面リフォームにおける費用の相場

全面リフォームをご検討の方の多くが悩まれている事に、「費用の相場に見当がつかない」ということが挙げられます。

新築の場合、ある程度決められた仕様、間取りがあり、顧客がモデルハウス等で
現物を確認して、その仕様で納得すれば、坪当たりいくら、といった感じで建物本体の価格がでます
（建替えの場合、本体価格以外にも付帯諸経費が嵩みますので、要注意！）

但し、モデルハウスの多くは、見栄えを良くして夢を膨らますために、
多数のオプションが付いているので、坪単価は高めです。

一方、リフォームの場合、坪単価と言うものはあるでしょうか？
現在、リフォーム業者の中ではパッケージプランの用意があり、
木造2階建て、等の条件で延べ床面積が解れば、一定の仕様で一定の工事内容であれば、
坪いくら、と言う計算が可能な商品もあります。

しかしながら、リフォームでは既存の建物を活かす、と言う点で建替えとは条件が異なってきます。
既存の住宅の老朽化の程度で、工事内容が違ってくるためです。
例えば、床のフローリングも既存の床に重ね張りが出来る場合と、傷んでブワブワになっている為に一度めくらなければならない場合とで
全く費用が異なってきます。

もちろん、仕上げに使用する材質が異なれば価格も変わります。
クッションフロアーシート（塩ビシート）かフローリングか。
フローリングもランクの低いものから、高級なフリーリングか。
しかし、仕様の変更は新築でも価格が変わるものです。
ローコストはローコストなりに、高級商品とは仕様が異なるものです。

まず、リフォームの場合、既存の建物の状態によって、価格が大きく異なる、という事を覚えておいてください。

その上で、全面リフォームにおける費用の相場を知るためには、
必要な工事内容について考えることが重要です。

依頼する工事内容が決まってさえいれば、2～3社程相見積もりが出来れば、
相場が解ってきます。
但し、実際にやってみればわかるのですが、
建築費用を比較するのは、予想外に難しいものです。
業者によって見積もりの方法、書式が異なり、
また、全面リフォームともなると材料や工種、工事内容が複雑で、
結局のところ、総額がいくらか？という事に着目しがちとなります。

もちろん総額が安いにこしたことは無いのですが、
注意しなければならないのは、
「追加費用」について、です。

契約時の見積もりが安くても、含まれている工事内容まで少なくては意味がありません。
工事着手後に予測していない老朽化が発覚したり、
修繕に余分な材料と手間がかかることで、
追加費用が発生し、工事が終わってみると、
総額としては最初に高くて断った業者と大差なかった、、、
なんてことも、無い話ではありません。

建築資材や職人の賃金などは、大よそ決まっています。
あとは流通量など、仕切り価格がどうか、
宣伝広告費はどうか、
等により、業者の利益率とうから、価格が決められています。

価格は材料や人の単価、量、面積、日数などで決まってきますので、
業者の価格を比較する場合には、
床材や壁紙の単価と面積を何点か聞いてみれば判り易いかもしれません。

むしろ大事なのは、どのような工事が積算されているか？
ということです。
一式見積もりではなく、
工事内容と、何故その工事が必要なのか？を良く聞いてみると良いでしょう。

例えば在来のお風呂をユニットバスに交換する際に、
どこまで解体するか（壁や土間のタイルは全部斫って撤去するのか）
配管はどこまで新しくするのか
土間のコンクリート打ちをするか
土台が腐っていた場合の対応方法と追加金額のリスクは？

高い見積もりにも、安い見積もりにも、根拠があります。
価格の根拠を確かめていただくことが大切です。

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