全面リフォーム 間取りの意味
全面リフォームのご要望をお聞きするときに、
部屋の用途を尋ねることがあります。
例えば、
「どこでお休みになられているのですか?」
そして、
「この部屋は何に使われているのですか?」という質問です。
そしてこう返ってくることがあります。
「お客さんが来たときに、泊まってもらう部屋」なのだと。
敷地や建物に余裕がある場合を除いて、設計者の目線で考えると、
狭いスペースの中に余分な客間をつくることは、
空間の有効利用の意味でもあまり勧めることはできません。
ですので、例えば客間が本当に必要なのかどうかを考えてもらって、
年に数回あるかないかの来客のためにスペースを空けておくのが
いかにもったいないかを語ったりされることもあります。
さて、こうしたやりとりから生まれたリフォームは
満足のいくものに仕上がるでしょうか?
たとえば客間がなくなったことで、孫たちがあまり泊まりに来れなくなってしまったりしたら、
寂しくて、結果としては残念なことになってしまいます。
従来は家の間取りに合わせて、生活のスタイルが決まっていたこともありました。
ところが今は様々な技術の発達もあって、
自由度の高い全面リフォームができるようになりました。
必要とされる間取りは家庭によってすべて違うといっても過言ではありません。
先ほどの「お客さんが来たときに泊まってもらう部屋」についても、
誰が泊まりに来るのか、泊まりに来ることを家の人はどう思っているのか、
などしっかりと聞き取る必要があります。
そしてその結果、来客を楽しみにしているような場合は、
例え小さくても間仕切りのできる客間を用意してあげることが正解かもしれませんし、
思い切って客間をなくして、
家具やお布団の配置で来客に対応できるようにしておくのも手かもしれません。
大切なことは、家族がどのような生活をしているのか、
そこにどんな考え方や思いがあるかというポイントに共感してくれる担当者であり、
それを実現させる手立てを用意してくれる会社で
全面リフォームを行うことで満足度の高いリフォームが実現できる、ということです。
それぞれの家族で判断基準が変わってしまうため、
明確な基準ではないかもしれませんが
「どういうときにうれしいと思うのか」
を伝えてしっかり反応してくれる、そういう担当者を見極めることも
やってよかったと思えるリフォームの為には、抑えておきたいポイントだと思います。