大規模リフォームの費用と建て替えの費用
大規模リフォームの費用と建て替えの費用
大規模なリフォームを考える場合に、気になるのはそのメリット・デメリットというところでしょう。
そして、比較する意味においては、
それぐらい費用を出すんだったら、建て替えできるんじゃないの?というところも気になるでしょう。
特に築年数がある程度経過した家において、どちらが良いのか悩むことが多いと思います。
建て替えの場合 |
まず、建て替えて新築にする場合のメリットから考えましょう。
何よりも大きいのは、すべてを新しくするという意味において、
それ以降の耐久年数が期待できるというところです。
リフォームでは容易に触ることのできない、地盤や基礎といったところも
新築する以上は、当然綺麗にやり替えることになります。
基礎を補強したりするのは大きなコストがかかりますし、
すでに家が建っているところの地盤を補強していくということは、むしろ困難とも言えます。
地盤の沈下や、基礎に大幅なダメージが見られる場合などは、
むしろ迷うことなく建て替えをするべきだと言えます。
また、家の性能という意味でも、新築には大きなアドバンテージがあります。
耐震性能で言えば、大きな地震が起こった後に、耐震基準が見直されています。
大きくは昭和56年の新耐震基準と呼ばれるものがありますが、平成12年の金物の基準変更など
その前後で大きく家の耐震性能が変わっている場合があります。
つまり、古い家よりも新しい家の方が、確実に厳しい基準で建てられており、
地震に対する安心度もそれだけ高いものになっているということです。
一方、建て替えの場合のデメリットを考えるとすると、それはやはりコストでしょう。
家を建て替える場合には、解体費用・地盤改良費用・確認申請費用・水道の引込替え・電気幹線のやり替え・
登記費用・固定資産税のアップ(リフォームでも増額されるケースはありますが)など
家本体の費用以外にも様々な費用がかかってきます。
これらのトータルの費用が比較してどうなのか、というところがポイントになります。
リフォームの場合 |
次に、リフォームのメリットを考えてみます。
リフォームの考え方は、使えるものは使っていくというものです。
築30年経過した建物でも、基礎がしっかりしているものや、床下が非常に綺麗な家もあります。
当然、先ほど述べたような「耐震基準」や「断熱性能」という観点では劣るところはありますが、
それらを補強したり補ったりすることで、性能を高めることは可能です。
基本的な構造体を利用していくことで、家のコストを抑えることができます。
また、思い入れのある家を残す、という考えは、一概にコストでだけ判断できるものではありません。
古いものを捨てて、新しいものを手に入れるというのは、潔く気持ちよいものかもしれませんが、
家族の思い出を壊すということに、少なからず寂しさを感じる人もいるものです。
思い出まで上手に再生させるとすると、これは新築にはなかなかできないところです。
リフォームにはデメリットもあります。
その施工性は新築に劣ります。というのも、新築の場合は工場で部材を加工しているケースが
あらゆる工法を通じて多く、現場では組み立てる作業が主となります。
一方、リフォームの場合は、少し歪んだ部分をまっすぐに調節してみたり、
現場状況に合わせた加工が必要になったり、職人の技量も大いに問われます。
新築だけを手掛けている職人さんに、さぁリフォームしてください、と言っても
実はなかなかうまくいかないものなのです。
すなわち、上手な職人さんを抱えているところでなければ、綺麗に仕上げてもらうことができない訳です。
それと同時に、施工性の悪さは費用の割高感を招きます。
リフォームが意外と高いと言われる所以はこういったところにあるのです。
さて、ではどちらが良いのか?ということになります。
これについては、様々なところで様々なことが言われています。
結論から言うと、残念ながら一概に言えるものではありません。
例えば、新築を主体としている会社の人に、どっちがいいの?と聞いてみたとして、
どのような答えが返ってくるでしょうか?
「リフォームした方がいいですよ」というアドバイスはもちろん出てくるはずもありません。
では、リフォーム会社の人に同じように尋ねるとどうでしょうか?
おそらくこれも同じです。
よっぽど状態がひどい家に関しては、「お手上げ」の意味も含めて建て替えを勧められることもあるでしょうが、
自分たちの出る幕をわざわざ無くすようなことは言いません。
さらに、ハウスメーカーのような大手と地元の工務店とで比較されることもあります。
大手のリフォームと工務店の新築と、というようなケースです。
費用的にはリフォームと同じ金額で新築ができてしまう、ということもおそらくあります。
けれど、だから新築がいいのか、という訳ではありません。
地元工務店の保証や打合せプロセスが十分信用できるものなのか、
財務体質に不安要素はないのか、補強技術は?チェック体制は?
会社ごとの体制については、規模の大小で判断できるものではなく、安心を測るものさしは
実はなかなか一般の人が手にすることが難しかったりするのです。
あえてリフォームか新築かで悩まれる人に解決策を提示するとすると、
まずは新築もリフォームもどちらも対応できる会社に聞いてみるのが良いでしょう。
そして、新築とリフォームとを同じ水準で比べることが大切です。
リフォームにも様々な可能性がありますが、それらを提案できない技術力・提案力のない会社だと
新築とリフォームが同じ水準とは言えません。
チープな新築と高級なリフォームを比べることはナンセンスですし、
その逆でリフォームを単なる部分リフォームの基準で捉えていては、十分な比較はできません。
先にも述べましたが、家の状況・家族のおかれる状態・思い出・暮らし方・資金計画など
様々な要素によってどちらが良いのか、という判断は分かれます。
「新築の方がいいです」「リフォームの方が…」という極端な意見には
あまり惑わされない方が良いのではないでしょうか。
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