住宅の全面リフォーム 要望の正しい伝え方
住宅の全面リフォームのキッカケを考えることは
業者への要望を伝える時に大変重要になります。
ある一例を紹介します。
おばあちゃんとその息子さんがおられる家に呼ばれて息子さんが
「母も高齢になってきたから、家の中の段差をなくしれくれないか」
という要望を言われました。
はい、わかりました。ではバリアフリーにしましょうということなのですが、
そのキッカケや経緯を聞くと
実は、この家に住んでいるのは、母だけで
その一人暮らしをしているおばあちゃんが家の中の段差でころんで怪我をした
というのです。
そのことがきっかけで、息子さんが「もう建て替えて一緒に住もう」と言ったのですが
おばあちゃんは、「息子はそう言うけれど、私は嫌なんです」と言います。
それは、この一人っ子の息子が育った、思いでいっぱいの家を潰すのはいやだ
という事でした。
そこで、息子さんは、それじゃあリフォームでせめて段差だけでも解消しておこう
ということになったようです。
それでよいのでしょうか?
息子さんからすると、段差だけのことについての心配は和らぐかもしれませんが、
本当は、それがきっかけで高齢になってきた母の今後の生活が心配なので
家族に相談して一緒に住まないかということを思ったのです。
おばあちゃんと息子さんのお互いへの思いが伝わってきます。
そこで、リフォームで二世帯にしませんか?と問いかけたところ、
この家でそんなこと出来るの?出来たらいいけど。
という事でしたので、もちろん耐震的なことや間取りなど必要な計画をして
提案という事になりました。
その後、工事が完成し同居が始まり3か月点検にいった時に工事前は、
暗い部屋で一人でTVを見ていたおばあちゃんがお孫さんと
一緒にTVを見ている姿を見て、なんだか私まで、うれしい気になりました。
という例です。
来てもらった業者が言われた通り、バリアフリーにする工事をしていたら
どうだったのでしょうか?
お施主様それぞれ幸せのカタチは違うわけですので、一概には言えませんが
少なくともキッカケや理由を伝えれるようにしておくことで、
予想を超える「良かった」をつかめるかもしれません。
業者への要望を伝えるということは、お施主側にとって最大の重要点かもしれません。
せっかくの大金をかけるのですから、感動を伴う成功をしたいものです。