住宅の全面リフォーム 防音工事について
住宅の全面リフォームに考えた時に、
同時に考えると良い工事のひとつに防音対策があります。
≪全面リフォームその他の虎の巻はこちら≫
家の中で発生させる音を外に漏らさないようにするということなのですが、
簡単そうでしっかり対策を施すとなるとそう簡単でもないのです。
防音対策は遮音と吸音の2つの考え方を組み合わせて行われます。
遮音というのは文字通り音を遮る、簡単にいうと「音をはね返す」ということです。
音をはね返すためには質量の大きさが重要になってきます。
たとえば鉄筋コンクリートのような重い構造体が最も適しているということになります。
さらに音の漏れる隙間をつくってはいけませんから、窓や換気扇・コンセントといった
細かいところまで専用の部材で対策を施す必要があるのです。
そして吸音というのは、
中で発生した音がはね返されている間に音の振動エネルギーを吸収していくということです。
たとえばグラスウールやロックウールのような綿のような素材が適しています。
これらの2つの要素を両方取り入れて初めて防音対策が実現することになります。
さらに自分の家の中でオーディオルームをつくったりする場合には、
反響する音の方向まで考慮する必要があったりと、
音に関してはとても奥が深いものがありますから
本格的な防音ルームをつくりたいと思う場合には、
専門業者に依頼する必要があるでしょう。
ただ、経験上そこまでしなくてもよいという場合がほとんどだと思いますので、
壁の質量を上げる工夫
(例えば下地に重さのあるシートを張ったり、ボードを二重で張ったりする)
やサッシを二重にしてあげたりすると、一般的な防音性能は期待できます。
目的や用途に応じて対策の必要性は変わってきますから、
プランニングのときに気をつけておきたい部屋などがあれば、
担当者に聞いてみるのもよいと思います。