全面リフォームの担当建築家の資質
住宅の全面リフォームにおいて、担当建築家の役割は重要です。
間取りや構造等、住みやすさや安心に直結する役割を担っているからです。
水廻りのみといった小規模なリフォームの場合、
実は建設業の許可すら要らないという事実はあまり知られていませんが、
実際に建築家などが居なくても、あまり問題になる事は多くありません。
ところが、全面リフォームともなると、訳が違います。
間取りの考え方から、採風・採光、換気、耐震性、断熱性、メンテナンスのし易さ等、
人が家に住まうのに必要な要素を総合的に考えられるような、
建築家としての資質が問われるようなことが多くあります。
ただ、お客様が希望される形を再現しても、満足のいく暮らしになるとは限りません。
一般的にお客様は建築の素人だからです。
建築家として、お客様の要望だけではなく、潜在ニーズを汲み取り、
知識や経験などを活用ながら提案すること。
そしてそれ以前に、お客様の思いや考え方、または生活の仕方、趣味など、
家族の一員のように、自分たちのことを理解することが重要のように思います。
残念ながら、その部分を、お客様側から正確に伝えられることはほとんどありません。
建築家がそれを、引き出すか、感じるか、くみ取っていかないといけないことが多いのです。
例えば、お話しされていることの、そもそもの意味や理由を知るとか
本当のキッカケを知るとかするような事です。
例えば、
広々としたリビングダイニングが欲しい、との希望に対して、
・重要な壁や柱を取ってしまい、構造的に不安な家になる。
・冷暖房効果が悪くなる。
・広くはなったが、風や光はあまり通らない(考慮されていない)。
・家具の配置がし難く、落ち着かない。
・コンセントが遠く、掃除がし難い。
等、実際に出来上がった家に住むと、非常に暮らしにくい、
なんてこともあり得るのです。
建築家といえども、やはり人です。
建築に対する知識・経験も大事ですが、
≪全面リフォーム成功エピソードはこちら≫
実際に住まわれるお客様のことを、深く理解をしようとする姿勢が、
思わぬ付加価値を生むことにつながるはずです。
自分を担当してくれる人は、そんな建築家にお願いしたいものです。
Copyright © Reform Compass All rights reserved.