大規模リフォームでは、間取りを変えることがしばしば見られます。
それは、単に古くなったものを取り替えたり、修理したりするのとは違って、
新しい空間づくりと同じ意味を持ちます。

例えば、昔よく見られた間取りと今の間取りとで、
最も大きな変化が見られるところとしてはキッチンがあります。
昔は料理を作る専用の場所、であり
場合によっては嫁と姑とが共同で使うものでした。
ところが、核家族化が進み、家族が一緒に過ごす時間そのものが短くなったりしてきた
現代の生活の中では、
キッチンはむしろ家族の生活の中心になりつつあります。
リビングとの距離感や家事をこなすための利便性、
子供たちの成長を見守りながら家族のコミュニケーションをはかる、
キッチンを中心とした空間はそういった意味を持つようになってきているのです。

もちろん、だからといって必ずこうしなければいけない、というルールはありません。
家によって収納の量や質も違いますし、
作業スペースとなるキッチンを人に見られるのを嫌がり隠したがる人もたくさんおられます。
もちろん、料理をするのは女性だけだという考え方も少なくなってきていますから、
男性目線でのキッチンはどうか、などという考え方もあるでしょう。

大規模リフォームでは、新築以上に今までの生活を意識しながら新しい生活を考えていくことになります。
家族の距離感や関係性、コミュニケーションの形を左右する大切なところですから、
キッチンやリビングに関する計画には、やはりしっかりと考えていきたいものです。

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