リフォームコンパス

廊下が狭くなってしまった

廊下が狭くなってしまった

大規模なリフォームを終えられたお客様から、時々耳にする話があります。
それは、「部屋や廊下が前よりも狭くなった」という感想です。
少し技術的な話になってしまいますが、今回触れてみたいと思います。

こうした感想が聞かれるのは、例えば単純な内装のやり替えといったリフォームではほとんどなく、下地をめくってやり替える場合に出てくるのですが、実は工事の精度が高い会社ほど出てくる傾向があります

というのも木造住宅では特に、実は建物は築年数に応じて微妙に傾きがあります。
欠陥住宅の例などでよくボールが転がる床などを目にすることがありますが、あれほど極端ではなくとも部屋の端と端とで床の高さが1cm違っている、あるいは柱が上下で5mm傾いているというケースは決して珍しくありません。
リフォームにおいては、新築と違って大工さんはこの傾きと日々格闘しているのです
単純に内装をやり替えるだけであれば、傾きを修正する必要は少ないのですが、間取りを変える、あるいは下地からやり替える様なリフォームの場合には、せっかくやり替えをするのに、元のままの傾きが残ったり隙間ができたりしては面白くありません。つまり、傾いた構造体の中に水平・垂直がきちんとした仕上げを施していくということになるのです。
すると、必然的にそれぞれ部屋の狭いところを基準に垂直の壁を立てていくことになりますから、結果的に部屋は狭くなります

ですので、部分リフォームで施工範囲が限られどうしようもない場合や、そもそも施工のレベルが低く水平・垂直の傾きを直さずに工事しようとする会社以外は、常にこの問題が出てくるといっても過言ではありません。

そして、最も影響が出やすいのは、廊下部分です。
元々の柱と柱の間隔によって廊下幅は決まっていますから、その柱が傾いていてそれを調整するとなると、廊下は狭くなってしまうことが多いのです。

長い年数をかけて傾いてきた木造の住宅は、簡単に柱そのものの傾きを直すことはできません。それ以上傾かないように家を補強していくこと、そして床や壁などの各仕上の段階でまっすぐにしていくという形でリフォームは進められます。

傾きが大きい場合には、建て替えをされるケースももちろんあるのですが、土地や環境・思い出・予算・法的な問題などで、多少傾いていてもリフォームで家を再生させるケースは多々あります。
肝心なのは、先ほどの廊下の幅の件のように問題が生じる可能性をリフォーム会社がしっかりと把握しているかどうかということです。
事前にしっかり問題の予測と説明をしてくれること、
どういう工事をするのかをあらかじめ教えておいてくれること、
こういった対応で、施主側の気持ちは大きく変わります。
「そういえば前にちゃんと説明しくれていたな」と分かっているだけで、納得することができるのです。
大規模なリフォームだからこそ、顧客の気持ちを汲んで真剣に対応してくれる会社が望ましいといえるでしょう。

Kousuke Kitamura

≪大規模リフォームその他の虎の巻はこちら≫
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