リフォームコンパス

耐震補強をしても家が潰れる?

既存の建物について、耐震補強の必要性が言われるようになって長くなります。
平成7年に建築物の耐震改修の促進に関する法律が施行され、
また平成26年に改正を経て、国は既存の建築物に関して耐震化を促進・奨励しています。
各市町村で住宅の耐震改修に補助金などが出ているのも、この法律によるものです。

ANJ86_tukuenoshita20141115104929

まだまだ耐震改修の普及率では満足のいくところまで行っていないのが現実ではありますが、
そんな中、記憶に新しい平成28年4月の熊本地震が起こりました。
今までの大型の地震では、築浅の建物、つまり新耐震基準が設けられた昭和56年以降の建物では
際立って大きな被害は出ていませんでした。
いずれも軽微な被害で済んでおり、耐震改修の効果が実証されてきたような感があります。
ところが、熊本の地震では新耐震基準の建物や、さらにもっと新しい建物にも被害が出ているケースが見られました

熊本地震には今までの大地震と少し違っていた点がありました。
それは、大きな余震の頻度と数です。
実はこの繰り返しの大きな揺れが、最初の大きな地震によってダメージを受けた建物に
さらに大きな衝撃を加え、倒壊に至ったケースが見られたのです。

耐震補強というものは、地震の強い力に対して、倒壊させずに文字通り耐えるよう
金物や筋交いなどを使用(木造の場合)して揺れに耐えさせるという考え方です。
例えば、地震によって接合部がダメージを受けたとしても、倒壊しない状態で耐えてくれれば
そこに住む人の命は守れます。
もちろん、地震そのものにもダメージを受けないような高い強度を目指すという考え方もあります。
耐震等級という考え方で、建築基準法上必要な強さの1.5倍の強さを確保すると耐震等級は3となり
かなり安心できるレベルに到達します。
ところが、リフォームでそれを実現するのはかなり難しいこともあり、
通常は1.0という耐震評点を目指すのが精一杯だったりするのです。
そして今回問題になった、繰り返しの揺れ。
人命を守ることが何よりも優先されますが、できればその後の生活にも支障がないように、
揺れたときの家のダメージを減らす考え方も徐々に導入されるようになってきています。

その1つが、制震という考え方です。
施工できる会社は限られていますが、地震による揺れそのものを制御することで、
家へのダメージは格段に少なくなります。
また、繰り返しの揺れに対しても、そもそも家の歪みを抑える分、ダメージは少ないので、
強いということになります。
耐震補強に比べると、技術的な難しさが伴ってきますが、
施工することのできる会社も徐々に増えてきています。
単に新しくするだけでなく、そこに付加価値を加えるリフォームを考える場合には、
耐震や制震の技術や提案など、会社を見きわめていくポイントとしても重要になってきます。
各会社ごとの取り組みについては、しっかり聞いて比較していきたいところです。

a0002_006065

※9月9日(金)リフォームコンパス東京表参道店がオープンします!

≪リフォームコンパスへご相談はこちら≫
Copyright © Reform Compass All rights reserved.

「リフォームで失敗しない為のお得な話」を無料でお届け!

利用規約に同意の上、メールアドレスを入力してご登録ください