小さなリフォームを繰り返すと費用が割高になるって本当?
小さなリフォームを繰り返すと費用が割高になるって本当?
リフォームと一口に言っても、実は様々な規模のものがあります。
例えば、洗面化粧台を取り替えるというのもリフォームになりますし、
耐震補強をしたり間取りを変えたりするのもリフォームです。
よく聞かれるのは、傷んだりしたところを中心に部分的なリフォームを何度もするのと
一度に大規模にリフォームするのとでは、どちらが得だろうか?という問いです。
その多くは、「何度もリフォームを繰り返すのであれば、一度にやった方が良いでしょう」という答えが返ってきます。
それはなぜでしょうか?
実は建築工事の金額的な構成にその秘密が隠されています。
分かりやすくするために、電化製品を例に挙げてみましょう。
身近な家電商品などは、ご存知の通り工場で製作されています。
価格の構成を考えると、まずは原材料費があります。
そしてそこに工場で組み立てを行ったりする工場の経費、製作する人の人件費などが加算され、
その商品を販売するのにかかる営業経費や広告費、さらには商品を小売店まで届ける卸売会社や流通の経費など
様々な経費で構成されています。
物が工場で造られており、大量生産の部品を使用し、商品の方が移動をして物が完成していくのがポイントです。
一方、建築の特性を考えてみると、同じように原材料費(資材など)がかかるものの、
場所の方が先に決まっていて、そこに人がやってきて商品を完成させていくということで構成されていることが分かります。
つまり、人件費が流動的で大量生産のようにはコントロールしづらいという特徴があるのです。
そこに建築会社・下請け会社の管理費用や営業経費などが乗せられます。
実は工事を複数に分けることで、人件費が必要以上に増えることがあるのです。
それは建築の現場では、工場作業員ではなくそれぞれの職人さんが作業を行うという特徴にも由来します。
職人さんたちは原則的にお給料で働く人たちではなく、仕事の量や期間で都度対価を得ています。
例えば半日で終わる仕事だったとしても、現場まで移動して作業をすることを考えると、一日分の費用が必要になったりします。
細かく作業内容を分ければ分けるほど、交通費も含め高くつくと考えておいた方が良いのです。
また、大規模にリフォームをした方が良い価格以外のメリットもあります。
部分的な工事を繰り返すと、どうしても全体的なバランスが取りづらかったり、
工事の時期によってデザインが異なってしまうこともあります。
壁紙などはその最たる例で、数年単位で商品の改廃がおこなわれ、何年かすると同じものを手に入れるのは困難になったりします。
触る範囲が細かく分かれると、どうしてもちぐはぐな感じになってしまう恐れもあるのです。
では、リフォームはできるだけ広範囲に大規模にするべきか、というと、それもまた語弊があるところです。
例えば、ほとんど使っていない部屋を触る必要があるのか、と考えると
リフォームだからこそ、必要な範囲にとどめておくこともできるという一面もあります。
生活スタイルは実は10年も経てば大きく変わっていることがあります。
家族構成が変わるだけで、家に対する考え方は住人にとっても大きく変わるものなのです。
そうした生活スタイルの変化に上手に合わせていくという考え方も、リフォームだからこそ可能になります。
将来の生活のイメージをすることは大切ですが、誰にも予言はできるものではないのです。
リフォームの規模・範囲には、常に正解はありません。
どちらかというと、どこまでを計画すべきかと悩んだときに、しっかりと相談できる人の存在が大切になってきます。
信頼できるリフォーム会社の人に出会うと、「ここまでされておいた方が、後々のことを考えると良いと思いますよ」とか
「いまはその部分は必要ないので、将来的に考えることにしませんか」とか状況に応じてアドバイスをしてくれます。
そういう人との出会いが、実はリフォームを成功させる秘訣だと言っても過言ではありません。
リフォームを終えて本当に満足ができるように、誰に相談すると良いのかをしっかり見極めながら会社を選ばれると良いと思います。
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