古民家のフォームにおいて
担当者が、建築士や施工管理技士などの資格をもっていなければ注意が必要だという話があります。
当然、古民家のような大きな家のリフォームなのですから、資格があった方が安心だと言えるでしょう。
しかし、特に古民家に関しては資格よりも経験の方がより重要視されなければなりません。
なぜならば、伝統的工法で建てられた家は、その構造上、通常の在来木造と呼ばれる建物と
言わば似て非なるものとさえ言えるからです。
どれだけ資格をもっていても、普段規模の小さな一般的なリフォームばかりを経験している人にとっては経験値の少ない、
難しい工事になってしまうのです。
もちろん、その構造を検討する上で、力のかかり具合や金物の検討など、
技術面で一般の木造と共通する部分もあります。
がその反面、現在ではほとんど使用されないような巨大な梁や柱、
そして建物の揺れに対して柔軟に対応する仕口と呼ばれる接続部など、
経験や実績からくる生の知識の方が、圧倒的にその重要度が高いのです。
必然的に古民家の工事の規模は大きくなります。
直接的な工事以外にも、法律のこと、近隣への配慮のこと、助成金などの制度のことなど他にもいろいろ関係してくるのです。
こういった点についても、やはり資格で対応するものではなく、経験値が重要だと言えるでしょう。
資格をもっているからといって、施主の生活に共感したり、本当に家族に必要なものが何かを考え提案してくれる訳ではありません。
むしろ、施主の生活・考え方に寄り添い、具体化できていなかった問題をあぶり出したり、
より心地よい生活のために提案をしてくれたりと、資格をもっていることよりも、
経験値に加えて情熱や感性が大いに必要になってきます。
こういった点をよく見極めて、古民家リフォームの業者を選んでいきたいところです。
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