一般の木造住宅のリフォームと違って、
昔ながらの古民家をリフォームして住む場合、一番考えなければならないのは、
おそらくその間取りの部分になるでしょう。
例えば築年数が100年に迫るような古い家の場合、
どうしても昔ながらの間取りになっており、現代の生活と合わない部分もあるからです。
当時の伝統的な住宅は、どの家も同じような間取りになっていました。
広い玄関は土間になっており、場合によっては竈があって炊事の場所となっていたり、
農作業をする場所でもありましたし、
そこから上がる座敷は、床の間や仏間に通じて広く開放的に設けられていました。
間仕切りは襖のみ。夏は簾戸(すど)に替えて涼を求めたりしましたし、
結婚式もお葬式も家で執り行いますから、ここに人が集まったのです。
間取りとしては大きく田の字型に部屋が配置され、
大きな空間がとれるようになっていたのです。
では、現代の生活で古民家でそのまま快適に暮らすことができるか、というと
襖で仕切られただけの和室では、プライバシーの確保は難しく、
かと言って家で祭事を行うことも少なくなっていますから、
なかなか合わなくなっているのです。
古民家の間取りでは、こうして座敷が最重要の部屋として確保されている反面、
住人が過ごす部屋は大抵北側の小さな部屋だったりします。
炊事場は土間の名残があってか、低い位置に設けられていて
他のスペースとの間に大きな段差が生じていることが少なくありません。
今の暮らしに合った形に古民家をリフォームしようとする場合には、
これらの要素を十分に検討した上で、間取りの計画をしていく必要があります。
伝統的な座敷には、良い建材が用いられていることも多いですから、
それらを上手に残したり活かしたりする一方で、
昔の暮らしとは大きく変化した現代の暮らし方に、
上手に家を適合させていくことが大切なのです。
こうした古民家の間取りの設計については、
実は経験値が非常に重要な要素になってきます。
伝統的工法の古民家では、動かせない構造部材が存在しますから、
それらを十分に検討・配慮した上で計画をしていかなければ、
実際に工事にかかってから、大きな問題になる場合もあるからです。
そもそも大規模リフォームの場合には、経験値は重要な要素なのですが、
古民家に関しては、一層高いスキルと経験値が必要だということを知っておきましょう。
相談を始める段階から、古民家のリフォームに長けた業者を見つけておくことが重要なのです。
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